2026年のサッカーノルウェー代表は、エルリング・ハーランドの圧倒的な得点力と、主将マルティン・ウーデゴールの創造性を武器に、国際舞台で存在感を示した。1998年以来となるFIFAワールドカップ出場を果たし、2026年大会では準々決勝まで進出。約28年にわたる空白を経て、チームは新たな歴史を刻んだ。
一方、2026年9月から始まったUEFAネーションズリーグ2026-2027では、ポルトガルやデンマークなどの強豪と対戦し、課題も浮き彫りになっている。この記事では、ノルウェー代表の最新招集メンバー25人、2026年W杯の日程・結果、ハーランドとウーデゴールの共存、1908年の初国際試合から続く歴史まで、ノルウェーサッカー協会(NFF)やFIFA、UEFAの公表情報をもとに整理する。
【2026年最新】ノルウェー代表の招集メンバー一覧と注目選手

ノルウェー代表を率いるのは、2020年に就任したストーレ・ソルバッケン監督だ。2026年9月15日、NFFはUEFAネーションズリーグの4試合に向けた25人を発表した。これは2026年W杯の26人とは別の招集リストであり、代表の最新状況を確認する際には区別が必要になる。
以下は、NFFが公表した9月招集メンバーの一覧だ。所属クラブは同協会の発表時点の情報に基づく。
ゴールキーパー(3人)
- オルヤン・ニーラン(RBライプツィヒ)
- エギル・セルヴィク(スタッド・ブレスト)
- サンデル・タングヴィク(ハンブルガーSV)
ディフェンダー(9人)
- クリストフェル・アイェル(ブレントフォード)
- オーディン・ビョルトゥフト(FKボデ/グリムト)
- トルビョルン・ヘッゲム(ボローニャ)
- ソンドレ・ラングオース(ダービー・カウンティ)
- マルクス・ホルムグレン・ペデルセン(オリンピアコス)
- フレドリク・シェーヴォル(FKボデ/グリムト)
- ユリアン・リエルソン(ボルシア・ドルトムント)
- ダビド・モーレル・ヴォルフェ(ハンブルガーSV)
- レオ・オスティゴール(ジェノア)
ミッドフィルダー(10人)
- テロニウス・オースゴール(アンデルレヒト)
- フレドリク・アウルスネス(ベンフィカ)
- パトリック・ベルグ(FKボデ/グリムト)
- サンデル・ベルゲ(フラム)
- オーレ・ディドリク・ブロムベルグ(FKボデ/グリムト)
- オスカー・ボブ(フラム)
- アントニオ・ヌサ(RBライプツィヒ)
- アンドレアス・シェルデルップ(ベンフィカ)
- クリスティアン・トルストベット(サッスオーロ)
- マルティン・ウーデゴール(アーセナル)
フォワード(3人)
- エリク・ボトハイム(バイキングFK)
- アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)
- ヨルゲン・ストランド・ラーセン(クリスタル・パレス)
NFFの発表では、オーディン・ビョルトゥフト、フレドリク・シェーヴォル、オーレ・ディドリク・ブロムベルグ、エリク・ボトハイムが、W杯後の招集で新たに加わった顔ぶれとして紹介された。主力を固定するだけでなく、国際経験を積ませながら選手層を広げる意図もうかがえる。
ハーランドの成績:W杯欧州予選16得点、代表通算65得点
最大の得点源は、マンチェスター・シティに所属するアーリング・ハーランドだ。UEFAの2026年W杯欧州予選記録によると、ハーランドは予選8試合で16得点を記録。全8試合でゴールを決め、モルドバ戦では5得点、イスラエル戦ではハットトリックを達成した。
W杯本大会でも7得点を挙げ、初めて出場した主要国際大会で強烈な印象を残した。NFFが9月に発表した招集リストでは、代表通算59試合65得点という数字が掲載されている。所属クラブでの実績だけでなく、代表でも得点を量産している点がノルウェーの大きな強みだ。
ウーデゴールの役割:得点者を生かす司令塔
もう一人の中心選手が、アーセナルでプレーするマルティン・ウーデゴールだ。2026年9月の招集時点で代表77試合5得点を記録し、主将としてチームを率いている。
ウーデゴールの価値は、ゴール数だけでは測れない。相手の守備ラインと中盤の間でボールを受け、パスの方向や攻撃のテンポを変え、前線の選手が走り込める状況をつくる。ハーランドが相手の最終ラインを脅かすほど、ウーデゴールのパスや周囲の選手の動きが生きる構造だ。
加えて、アントニオ・ヌサ、オスカー・ボブ、アンドレアス・シェルデルップといった攻撃的な選手も、局面を打開する選択肢となる。ハーランドとウーデゴールの共存は、二人の個人能力だけでなく、サイドの突破や中盤のサポートを含めた連係によって成立する。
【2026年W杯】ノルウェー代表の日程・結果と出場までの経緯
ノルウェー代表にとって2026年W杯は、1998年フランス大会以来となる本大会出場だった。UEFAの記録では、欧州予選グループIを8戦全勝、37得点5失点で突破。ハーランドの16得点に加え、イタリアとのアウェー戦で4-1の勝利を収めるなど、攻撃力を結果につなげて本大会への切符をつかんだ。
本大会ではグループIを2位で通過し、決勝トーナメントではコートジボワール、ブラジルを撃破。最後はイングランドに敗れたものの、準々決勝進出という成果を残した。以下がUEFA公表の2026年W杯の日程・結果だ。
| 日付(2026年) | ラウンド | 試合結果 | 会場 |
|---|---|---|---|
| 6月17日 | グループリーグ | イラク 1-4 ノルウェー | ボストン |
| 6月23日 | グループリーグ | ノルウェー 3-2 セネガル | ニューヨーク |
| 6月26日 | グループリーグ | ノルウェー 1-4 フランス | ボストン |
| 6月30日 | ラウンド32 | コートジボワール 1-2 ノルウェー | ダラス |
| 7月5日 | ラウンド16 | ブラジル 1-2 ノルウェー | ニューヨーク |
| 7月11日 | 準々決勝 | ノルウェー 1-2 イングランド(延長戦) | マイアミ |
グループリーグではイラクとセネガルに勝利した一方、フランスには1-4で敗れた。決勝トーナメントに入るとコートジボワール、ブラジルを連破し、準々決勝ではイングランドと延長戦までもつれる接戦を演じた。
ノルウェー代表が2026年大会で示したのは、予選での大量得点が偶然ではなかったということだ。強力な前線を持つだけでなく、勝負どころで強豪相手にも得点を奪い、トーナメントを勝ち進む力を示した。ただし、フランス戦やイングランド戦のように、試合の流れを相手に握られた際の対応には、今後も改善の余地がある。
【歴史を振り返る】1908年の初国際試合から五輪の快挙、W杯の実績まで
ノルウェー代表の歴史は、現代のスター選手だけでは語れない。UEFAの協会紹介によると、ノルウェーサッカー協会(NFF)は1902年に設立された。代表の初国際試合は1908年7月12日、スウェーデンとの一戦で、開催地はヨーテボリ。ノルウェーは3得点を挙げたものの、結果は3-11の敗戦だった。
その後、国際大会で存在感を示す転機となったのがオリンピックだ。1920年のアントワープ大会ではベスト8に進出。さらに1936年のベルリン五輪では、開催国ドイツを2-0で破る歴史的勝利を挙げた。ノルウェーは準決勝で敗れたものの、3位決定戦でポーランドを3-2で下し、銅メダルを獲得している。
FIFAワールドカップでは、1938年フランス大会が最初の出場だった。ノルウェーはイタリアと対戦し、延長戦の末に1-2で敗退。1994年アメリカ大会ではグループリーグ敗退となり、1998年フランス大会ではラウンド16まで進んだ。そして2026年大会で準々決勝に進出し、過去の最高成績を更新した。
歴史を比較する際に押さえたいのは、五輪での銅メダルとW杯での成績は別の大会記録だという点だ。1936年の快挙はノルウェーサッカーの重要な歴史的実績だが、W杯では2026年大会が初めて準々決勝まで到達した大会となる。
【戦術分析】ハーランドとウーデゴールの共存が生む攻撃力
2026年のノルウェー代表を評価するうえで、単純に「ハーランドがいるから強い」と見るだけでは十分ではない。チームの強みは、ハーランドの決定力、ウーデゴールのパス能力、そしてサイドから攻撃に変化を加えられる選手たちが組み合わさることで生まれている。
1. ハーランドをゴールに近い位置で生かす
ハーランドの持ち味は、ゴール前での位置取り、相手ディフェンダーとの駆け引き、スピードを生かした裏への抜け出し、そして少ないタッチでフィニッシュまで持ち込む能力にある。彼を最大限に生かすには、ゴールから遠い位置でボールを持たせ続けるよりも、前線で相手の守備を押し下げ、決定機に関与させることが重要だ。
2. ウーデゴールが攻撃のタイミングを整える
ウーデゴールは、味方の走り出しを見ながら縦パスやサイドへの展開を選択できる。ハーランドが最終ラインの背後を狙うタイミングと、ウーデゴールが前を向いてボールを持つタイミングが合えば、相手守備陣はラインを押し上げることも、ゴール前を固めることも難しくなる。
ただし、二人が同時に機能するためには、中盤の選手がボールを回収し、攻撃の起点をつくることも欠かせない。パトリック・ベルグやサンデル・ベルゲらの中盤が守備と配球を支え、ヌサやボブらがサイドで相手を引きつければ、中央のスペースも広がる。
3. 強さの裏側にある課題
攻撃陣が強力でも、相手に中盤のパスコースを制限されれば、ハーランドへの供給は減る。前線に人数をかけた際には、ボールを失った後の守備やサイドの背後を突かれるリスクも高まる。
2026年W杯のフランス戦では1-4で敗れ、ネーションズリーグでもポルトガルに2度敗れている。こうした結果は、攻撃力の高さと、強豪を相手に試合全体をコントロールする力が同じものではないことを示している。ノルウェーが継続的に上位を狙うには、主力の個人能力に頼るだけでなく、守備の安定性と攻撃の選択肢を増やす必要がある。
【2026-2027年】UEFAネーションズリーグの結果・日程と今後の焦点
2026-2027年のUEFAネーションズリーグで、ノルウェーは初めてリーグAに参戦した。グループA4ではデンマーク、ポルトガル、ウェールズと対戦する。2026年10月26日時点で、9月と10月に予定されていた4試合はすべて終了しており、残るグループリーグは11月の2試合だ。
ここまでの結果は、9月24日のデンマーク戦で3-2の勝利を収めた一方、9月27日のポルトガル戦は1-2、10月1日のウェールズ戦も1-2、10月4日のポルトガル戦も1-2で敗れている。開幕戦では強さを示したが、その後は3連敗となり、上位進出に向けて厳しい状況に置かれた。
次の試合は、11月14日のウェールズ戦(ホーム、現地時間18時)と、11月17日のデンマーク戦(アウェー、現地時間20時45分)。NFFの発表によると、リーグAではグループ上位2チームが準々決勝に進出する。ノルウェーにとっては、ホームで勝ち点を積み上げ、最終戦へ望みをつなげることが重要になる。
W杯で準々決勝まで進んだ実績は、チームの成長を示す一方、ネーションズリーグでは相手の対応力や試合運びへの適応が試されている。W杯で結果を残したチームが、異なる対戦環境でも同じ攻撃力を発揮できるのか。11月の2試合は、ノルウェーの現在地を見極めるうえで重要な機会となる。
【サッカーノルウェー代表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ノルウェー代表は2026年W杯でどこまで進出しましたか?
A1:準々決勝まで進出しました。グループリーグを突破した後、ラウンド32でコートジボワール、ラウンド16でブラジルに勝利しましたが、準々決勝でイングランドに延長戦の末1-2で敗れました。
Q2:ノルウェー代表の最新メンバーは誰ですか?
A2:NFFが2026年9月15日に発表したネーションズリーグ向けの招集メンバーは25人です。ハーランド、ウーデゴール、ヌサ、ボブ、ストランド・ラーセンらが選ばれています。W杯本大会の26人とは異なるリストなので、対象となる大会と招集日を確認することが大切です。
Q3:ハーランドは2026年W杯欧州予選で何得点しましたか?
A3:16得点です。予選8試合すべてでゴールを記録し、2026年W杯本大会でも7得点を挙げました。
Q4:ノルウェー代表の初国際試合はいつですか?
A4:1908年7月12日です。スウェーデンのヨーテボリで行われた試合で、ノルウェーはスウェーデンに3-11で敗れました。
Q5:1936年ベルリン五輪でノルウェー代表は何を達成しましたか?
A5:開催国ドイツを2-0で破り、準決勝に進出しました。その後、3位決定戦でポーランドに3-2で勝利し、銅メダルを獲得しています。
Q6:ノルウェー代表の次の試合はいつですか?
A6:2026年11月14日のウェールズ戦が次の予定です。続いて11月17日にデンマークとのアウェー戦が組まれています。いずれもUEFAネーションズリーグ2026-2027のグループA4の試合です。
【プロの結論】2026年のノルウェー代表をどう見るべきか
2026年のノルウェー代表は、ハーランドという世界屈指のストライカーと、ウーデゴールという攻撃の司令塔を軸に、1998年以来となるW杯出場を果たし、準々決勝まで進んだ。欧州予選8戦全勝、37得点5失点という数字は、攻撃力と結果の両面で大きな成長を示している。
一方で、W杯のフランス戦やネーションズリーグでのポルトガル戦は、強豪相手に攻撃の形を封じられたときの対応や、守備の安定性が次の課題であることを示した。二人のスター選手だけでチームを評価するのではなく、中盤の支援、サイドの突破、守備から攻撃への切り替えまで含めて見ることが、実力を正確に判断するポイントになる。
歴史を振り返れば、1908年の初国際試合、1936年五輪の銅メダル、1998年W杯のラウンド16、そして2026年W杯の準々決勝と、ノルウェー代表は節目ごとに新たな成果を積み重ねてきた。今後はネーションズリーグでの戦いを通じて、W杯で示した力を一時的な成功に終わらせず、継続的な競争力へと変えられるかが焦点となる。
ノルウェー代表の試合を追うなら、ハーランドの得点数だけでなく、ウーデゴールがどのように攻撃を組み立てるか、若手選手がどれだけ選択肢を増やすか、そして強豪相手に守備のバランスを保てるかにも注目したい。2026年は、ノルウェーサッカーが歴史的な実績を更新し、次の段階へ進むための重要な転換点となった。